講座紹介
Course introduction

膠原病内科講座 教授ご挨拶

この度、令和4年11月1日付で島根大学医学部膠原病内科講座の初代教授を拝命致しました、一瀬邦弘と申します。この場をお借りしまして就任のご挨拶を申し上げます。

私は長崎県長崎市の出身で、2000年に長崎大学医学部を卒業し、当時江口勝美教授が主宰されていた母校の第一内科に入局致しました。関連病院で研鑽を積んだ後、2004年に槇野博史教授(現岡山大学学長)が主宰されていた岡山大学大学院医歯薬学総合研究科腎・免疫・内分泌代謝内科学教室への国内留学をお許しいただき、腎臓病研究や透析医療、臨床に携わりました。また2008年9月に米国ハーバード大学ベス・イスラエル・ディーコネス医療センターに海外留学し、全身性エリテマトーデス(SLE)の世界的な研究者である、George C. Tsokos教授のもとで、膠原病・リウマチ性疾患の研究に従事いたしました。帰国後は江口教授の後を継がれた、川上純教授のもと、長崎大学病院リウマチ・膠原病内科の教員として、診療、教育、研究に従事してまいりました。研究面においては、留学時代からの流れでSLEの基礎研究や臨床研究を行ってまいりました。2019年からは長崎大学学長補佐を拝命し、河野茂長崎大学学長のもと、分野横断研究のプラットフォーム策定など、大学の政策企画にも関わらせていただきました。

島根大学医学部膠原病内科は内科学第三講座が担当科として、恒松徳五郎教授によってスタートしました。その後小林祥泰教授、山口修平教授が内科学第三(神経・血液・膠原病内科)の教授として主宰され、血液・膠原病回診を石倉浩人先生、山内康平先生がご担当されました。1999年6月より村川洋子先生が膠原病内科のチーフとして、そして2006年4月からは膠原病内科が診療科として独立し、診療科長としてご活躍されました。村川洋子先生は2020年4月に難病総合治療センター教授にご就任され、膠原病内科診療科長を兼務されました。2022年2月からは近藤正宏先生へ診療科長が引き継がれました。この度、膠原病内科に教授ポストが新設され、11月1日付けで長崎大学より一瀬が着任いたしました。

膠原病・リウマチ内科では、多臓器にわたる合併症が存在し、長期のフォローアップが必要です。このため、各診療科の先生方だけでなく、看護師、薬剤師、栄養士、理学・作業療法士、医療ソーシャルワーカーなどの多職種の皆様方と密に連携を図る必要があると考えております。

島根県は東西200kmを超える国土面積を有しており、特にご高齢の方の医療アクセスの問題が課題となっております。島根県民の皆様に均質で安定した医療を届けられるように、様々な施策を通じて、貢献できるように努めてまいります。

まだ若輩者でありますが、皆様方のお力添えを賜りながら、島根県の膠原病・リウマチ医療のために尽力して行く所存です。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

島根大学医学部膠原病内科講座
初代教授 一瀬 邦弘